今年一年も残すところ後1ヶ月。
基礎医学系研究室で研究を始めて約一年となりました。
改めて、基礎的なことを振り返り、意識していなかったことを振り返ろうとさまざまな本を読み直し&買って読んでみました。
そこで、私が思う「この本は基本的だけど、すごくいいな!」と思うのを紹介します。
- 『バイオ実験を安全に行うために』(化学同人編集部 編、日本生物工学会 編集協力)
- 『無敵のバイオテクニカルシリーズ 超基本バイオ実験ノート』(羊土社)
結局は実験の原理を説明してくれている本も読みましたが、一番役に立つのは「わざわざ調べようと思わないし、あんまり人から教えてもらえないけど、すごく大切なこと」を体系的に教えてくれる本
こういうのはネットでは体系的に記載されていなかったり、わざわざ載っていなかったりしますので。
個人的には『バイオ実験を安全に行うために』の方がオススメ。一通りラボに慣れた夏くらいに読めばよかったと後悔しています。
無敵のバイオテクニカルシリーズも良いのですが、
- 本が大きい
- 字やイラストも多くて少し冗長
- シリーズ化されており、全て揃えようと思うと値段が高い
というデメリットがあります。コスパ的、常に横に置いておくという観点からは『バイオ実験を安全に行うために』が最強だと思います。
- 『アット・ザ・ベンチ』(キャシー・バーカー 著)
- 『バイオ実験超基本Q&Aー意外に知らない、いまさら聞けない』(大藤 道衛 著)
- 『基礎から学ぶ遺伝子工学』(田村 隆明 著)
好みの問題もありますが、個人的にはあまり好きではなかったです。
『アット・ザ・ベンチ』– 海外のラボであり、和訳感が強く、すっと読んで頭に入って来ない。流し読みで理解しづらい
『バイオ実験超基本Q&Aー意外に知らない、いまさら聞けない』 — はじめの方は良い感じでしたが、最後の方はおまけ感の強い内容。Q&Aだし、図書館で借りたり、読んだりでよいかと
『基礎から学ぶ遺伝子工学』 — 網羅的に色々な説明をしてくれているが、実際にラボで使う方法って、そのラボで伝統的に使われている手法のことが多いので、あまり参考にならない。原理が載っているが、それはネットを調べたらわかるし。
基礎的なところを学びたくて書籍を色々と読んでみたところ
- 現状でどのような情報が実際に必要なのか
- 「お勉強」ではなく、「情報収集」を
これらを意識して本を選んでいく必要があるな、と思いました。
今回紹介した本も、また時間が経てば感じ方が変わると思いますが、私の現段階のレベルではこの様な評価に落ち着きました。