【学振】学振申請書(2021年度提出) DC1取得体験談-2 内容編

次は、申請書の中身について少し具体的な内容に述べていきます。さすがに本当に具体的には記載できないので、やや概略的なところがありますが、ご了承ください。 

研究計画編

(1)研究の位置づけ=introductionのように記載。1ページ

「当該分野の状況」「当該分野の課題」「本研究計画の着想に至った経緯」の3部問に分けて記載しました。

  • 「状況」;今までの論文の紹介(所属研究室が今まで発表してきた論文を使用)
  • 「課題」;今までの研究でははっきりとしていないところがある、できていないところがある
  • 「経緯」;少し違う分野の論文を引用して今の所属研究室の課題の解決方法を提示(たとえば、in vitro系のラボならin vivo系の論文を使うなど)

ここで図を二つ使用した

  1. 当該分野の状況についてわかりやすく記載した図
  2. 着想に至った経緯をわかりやすく記載した図

(2)研究目的・内容等

①研究目的、研究方法、研究内容 
②どのような計画で、何を、どこまで明らかにしようとするのか 
③特色・独創的な点(先行研究との比較、インパクト、将来の見通し)
④所属研究室の研究との関連において、申請者が担当する部分
(⑤は該当しないため、割愛)
のように指示通りに章立てて記載した。

①研究目的、研究方法、研究内容=abstractのように簡単な要約、およそ0.5ページくらいの配分で文章と概略図を載せる

  1. 研究目的;一言で記載。わかりやすく、過不足がないように、十分に練った文章で一発アピール
  2. 研究方法、研究内容;どうやって研究をすすめるのか「やや抽象的に」記載。しかし、研究のゴールをはっきりと明示する。(研究のゴールとなる文章に下線や太文字処理をした方が見やすい。)

②どのような計画で、何を、どこまで明らかにしようとするのか=methodのように具体的に書けば書くほどよい。およそ1ページ

ポイント

  1. 年度別に行う研究を記載。
  2. 実験には、「なにを行うか」「どう評価するか」を考える必要があるので、それが明示されるように文章を作成し表現する。
  • 具体例1;レポーター遺伝子が導入された細胞を用いる場合ー○○(遺伝子)-EGFPをノックインした細胞を作る。これを蛍光顕微鏡 or light-sheet 顕微鏡 or FACS or 免疫染色で評価する。
  • 具体例2;○○という現象を評価する。既報で△△による免疫染色が有用だと知られているため、今回は△△を用いて評価する。

③特色・独創的な点(先行研究との比較、インパクト、将来の見通し)=discussion。およそ0.3ページ

「先行研究との比較」「インパクト、将来の見通し」の二部構成とした。

  • 「先行研究との比較」は「当該分野における過去に残された〇〇という課題を解決できる」という内容。
  • 「インパクト、将来の見通し」は「当該分野以外でも将来的に〇〇という活用ができる可能性がある」という内容。

④所属研究室の研究との関連において、申請者が担当する部分=およそ0.1ページ

自分は○○という手法はよくわからないので、共同研究する、などの記載を行う。また、所属研究室での研究の方向性を述べ、自分が行う研究はその一部であることを述べる。

研究遂行能力の自己分析

なにが正解かのはよくわかりませんが、とりあえず思いつくことを書きまくるしかないような気がします。

(1)研究に関する自信の強み=1ページ+業績(論文、学会発表など)0.5ページ

論文や学会発表をしたことがあるなら、そのことを記載。

社会人経験があればそのことを記載

部活を頑張っていたら、そのことを記載

…みたいな感じで記載しました。

(2)今後研究者として更なる発展のため必要と考えている要素

余程変なことを書かなければいいのでは?と思っています。学振書類を提出するまで、研究質に所属し、自分のわかっていないところがわかると思いますので、そこを記載。

しかし、「研究者として必要要素」なので、「当該分野の勉強が足りていない!」とかの知識が足りないことを書いたら頭悪い印象を受けます。(勉強しろ、学習能力が低いのか?と思われる気がしました。)私は無難に「ビッグデータ解析能力」とか「英語でのコミュニケーション能力」などの無難な「能力値」(✖︎知識)という記載が求められていると解釈しました。これらの能力は「必要なのはわかっているが、大学院生までに完成させるのは難しい。かつ、向上させようと思うと天井がない能力」なので、足りないと記載していても、「まぁ、そうだよね、仕方ないよね」となるはずだ、と考えたからです。

目指す研究者像等

(1)目指す研究者像=0.5ページ

目指す研究者像といわれても、漠然とした問いかけすぎてよくわかりませんでした。最初に思いつくままに書いてみたら、字数が全然足りず、内容が薄かったです。

なので、以前の申請書のバージョンでも「なぜ研究者を目指したのか」との欄があったので、「なぜ研究者を目指したのか」も追加記入する作戦としました。

流れとしてはこの様に

なぜ研究者を目指したのか→どのように社会に影響を与えたいか→それを実現する研究者は○○という要素を持っている→こういう研究者に私はなりたい

(2)研究活動の位置づけ=0.4ページ

上記の目指す研究者は○○という要素を持っているので、それを研究期間中に身に付けられるように行動する。どのような行動を取るべきなのか「具体的に」記載する。

というような全体像で申請書類を作成しました。

具体的な文章を省いているとわかりにくいですね。。あくまで参考にしていただき、

  1. 研究内容を十分に練り上げる
  2. 変な文章になっていないか、何度も読み直す、違う人に読んでもらう(私の場合は兄、妻にも読んでもらいました。)
  3. 質問の意図を十分に咀嚼し、理解して記載する

が重要だと思います。

次は、全体の統一感の出し方、について述べます。

まとめ

本日は具体的な内容について、私がどのような内容で書いたかを述べました。

研究計画に関しては、早期に着手して、担当教員の先生とよく相談しながら、作成しましょう。時間的余裕がなければ担当教員も諦めてしまいますよ。

個人的にはいきなり具体的な研究手法について記載するのではなく、研究の概略、目標を定めて、文章として起こしてから、「どうする方法がよいのか」を考えて具体化していくのがよいと思います。

自己分析、目指す研究者像は「文章がわかりやすく」「変なことを書かない」であれば特に差はtかないかな、と思います。

それでは、学振書類作成頑張ってください!

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